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内容の監修をすべてこぐま会の久野代表が行い、2年近くかけて開発し、2017年に「ひとりでとっくん365日」のテストをアプリ化した「ひとりでがんばりマスター!」を鳴り物入りで発売しました。
しかし、残念ながら世間での認知度はいまいち。
この商品は、アニメ制作で有名な「PAワークス」グループが、吉本興行と提携し、アニメを使った通信教育「親子でがんばりマスター! 忍者ふでまる」に先立ち商品化したものでしたが、おそらくこの事業がうまくいかなったようで、こぐま会側がこちらのアプリだけを引き取ったような形になっているようです。
こちらのアプリ、前から気になっていたのですが、先輩ブロガーさんからのお勧めで取り組んでみることにしました。
澤家ではiPadを用いて取り組みを始めましたが、目の影響なども考え、毎日の取り組みにはしておらず、週3-4日ペースで取り組むことにしています。
ひとりでがんばりマスターの概要
ひとりでがんばりマスターの概要は、以下の通りです。
対象:年少〜小学1年生
幼児教育のパイオニア「こぐま会」監修
- こぐま会オリジナル問題集がついにアプリ化!
- 1,700以上の多種多様な問題と、こぐま会代表久野先生によるアドバイス付き!
- 幼児期に身に付けるべき問題が詰まった幼児教育アプリの決定版!
- 何からはじめれば良いか迷っている方にオススメ!
- 「こぐま会」の「考える力」を育てるアプリ!
- 筆の忍者「ふでまる」と一緒に楽しく修行をしよう!
特徴
・数・図形・言語など、小学校で習う教科の基礎となる考え方がしっかり身に付く
・難易度別の全8巻(※)
・1,700以上の多種多様な問題
・先生からのアドバイスがもらえる「ちょうせん」モード(1巻~8巻)
・難易度が低めな「しゅぎょう」や「れんしゅう」モード(1巻~8巻)
・難易度順に出題される「おすすめ」モード(1巻~8巻)
・条件を達成するともらえる様々なご褒美アイテム
※おためし0巻は無料でご利用頂けます。1~8巻はそれぞれ有料となります。8巻セットで購入いただくとお得です。
機能
・操作方法をふでまるがわかりやすく説明してくれるチュートリアル
・問題を解く補助として使えるメモ帳
・問題が終わると採点結果を表示
・学習履歴が残るので、過去の採点結果が閲覧可能
・お子さまが2人以上いる場合、アカウントを分けて複数作る事が可能
・購入やアカウント管理などのメニューにお子さまが入れないよう認証付き
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ひとりでがんばりマスターの画面と操作方法
ひとりでがんばりマスターのYouTube動画が一番分かりやすいと思うので、ご覧ください。
問題や解答の仕方については、未就学児が直感的に利用できるように設計されていますので、それほど心配する必要はありません。
こぐま会のドリルなどは白黒ですが、このようにアプリはカラーでゲーム感覚でできるところは魅力です。
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ひとりでがんばりマスター全8巻の内容
1巻に収められている問題数は、約200問。
その200問の中から毎回大問の10問がランダムに出題され、音声で子どもに問いかけます。
10問終わると結果が集計され、全問正解で100点満点となります。2回目にはまた別の10問が出て、同じ問題を出さないように工夫されています。
8巻あるため、合計1,600問、サンプルの0巻を合わせると1700問が用意されていることになります。
巻ごとの内容は以下の通りとなります。
領域 | 内容 |
1巻 | |
未測量 | 大きさくらべ |
位置表象 | 位置の対応(1)/上下関係/前後関係 |
数 | 分類計数/5の構成(1)/5の構成(2)/7の構成 |
図形 | 選択抹消/同図形発見 |
言語 | 一音一文字/同頭音 |
分類 | 仲間あつめ(1) |
推理 | 図形系列 |
2巻 | |
未測量 | 多さくらべ |
位置表象 | 位置の対応(2)/位置の対応と置き換え |
数 | 同数発見 |
図形 | 図形構成(1) |
言語 | しりとり |
分類 | 私は誰でしょう(1) |
記憶 | 位置の記憶/方眼上の位置の記憶 |
常識 | 社会的道徳 |
3巻 | |
未測量 | シーソーの原理/シーソーの三者関係 |
位置表象 | 右手・左手/右足・左足/右・左 |
数 | 数の多少(1) |
図形 | 8個の積み木 |
言語 | 動き言葉 |
分類 | 仲間はずれ(1) |
推理 | 鏡映像(1)/鏡映像(2) |
常識 | 理科的常識【切断面】 |
4巻 | |
未測量 | 関係推理 |
位置表象 | 交差点の曲がり方/一本道の右・左(1)/一本道の右・左(2)/地図上の移動 |
数 | 数の多少(2)/数の多少(3) |
図形 | 積み木の数 |
言語 | お話づくり |
常識 | 季節の理解 |
5巻 | |
未測量 | 長さくらべ/順対応 |
位置表象 | 四方からの観察(1)/四方からの観察(2) |
数 | 連続量の等分/数の等分 |
図形 | 点図形(1) |
言語 | 話の内容理解(1) |
分類 | 仲間あつめ(2)/二重分類 |
推理 | 方眼上の位置の移動(1) |
記憶 | 一場面の記憶/具体物の記憶(1) |
6巻 | |
未測量 | 言葉による三者関係 |
位置表象 | 方眼上の位置(1) |
数 | 一対多対応 |
図形 | 図形分割(1)/図形分割(2) |
言語 | 昔話の理解(1) |
分類 | 私は誰でしょう(2) |
推理 | 置き換えと図形系列 |
聞き取り | 順序の聞き取り(1)/順序の聞き取り(2) |
7巻 | |
未測量 | 単位の考え方【長さ】/単位の考え方【面積】 |
位置表象 | 四方からの観察(3) |
数 | 一対多対応と合成/一対多対応と等分/一対多対応と包含除 |
図形 | 図形構成(2)/図形分割(3) |
言語 | 昔話の理解(2)/話の内容理解(2) |
推理 | 回転推理 |
記憶 | 具体物の記憶(2)/数の記憶/図形の記憶 |
常識 | 理科的常識【植物】/社会的常識【職業】 |
8巻 | |
未測量 | シーソーの四者関係/言葉による四者関係 |
位置表象 | 方眼上の位置(2)/方眼上の位置の移動(3)/方眼上の位置の移動(2) |
数 | 10の構成/条件迷路 |
図形 | 点図形(2) |
言語 | 話の内容理解(3) |
分類 | 仲間はずれ(2) |
聞き取り | 聞き取り |
無料教材の0巻の難易度について
気をつけていただきたいのが、0巻のレベルが一番基礎的な1巻のレベルではないということです。
「四方からの観察」のような5巻レベルの問題もあり、年中後半から年長前半くらいのお子様向けのレベルがあります。
「難しい」と判断して導入を見送ると勿体ない判断になる可能性もありますので、「1巻だけもバラで購入して試す」というやり方もありなようにも思います。
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ひとりでがんばりマスターのメリット
ひとりでがんばりマスターのメリットはたくさんあると思います。
- 聞く力が養われる
- 記憶問題の練習には最適である
- 子ども1人で繰り返しのトレーニングができる
- アカウントが4つまで利用可能
1. 「聞く力」が養われる
このアプリの最も優れいている点は、とにかく「聞く力」が養われることだと思います。
家庭学習を実施する際、ドリルなどを解くときには問題文を親御さんが読み上げることが多いと思います。この時、子どもにも甘えが生じてだれてしまったり、問題文の意味が分からなそうなのを親が感じ取り、ヒントを与えながら問題に取り組んでしまっているかもしれません。
しかし、こちらのアプリを使用すると、収録された声優の方の声で問題文を読み上げてくれるため、お子さんは耳を澄まして問題の意味を理解しないと、解答に辿りつけることができません。
小学校受験をする方はもちろんのこと、小学校受験を実施しなくても「お話を聞いて問題を解くことへの集中力を増す」効果がアリそうです。
2. 記憶問題の練習には最適である
こぐま会のひとりでとっくんシリーズや、理英会のばっちりとっくんシリーズなどのドリルを、コピーをした上で繰り返し解いているご家庭も多くいらっしゃいます。
もちろん、このやり方でペーパー強化を成功されている方が過去にも多くいらっしゃいましたので、そのやり方でも良いと思いますが、こちらのひとりでがんばりマスターは、何度も問題を解くことができるため、繰り返し解くことが可能です。
「過去に間違った問題を中心に解き直すことができる」ような機能があると最高でしたが、そのような機能がないのは残念ですが、価格帯を考えると十分にも思います。
3. 子ども1人で繰り返しのトレーニングができる
最初は出題や解答方式に慣れる必要はあると思いますが、慣れてくればお子様一人でもタブレットを解くことができるようになります。
娘の場合はまだ年少ということもあり、基本的には親が側にいながら解くことが多いですが、特に、年中後半から年長さんくらいになると、一人で解けるようになってくると思います。
ただし、質問の意図が分からなく間違ってしまうこともあるので、徐々に一人でトレーニングができるようにしてあげるくらいの姿勢が良さそうに思います。
4. アカウントが4つまで利用可能
アカウントは4つまで利用可能が可能です。
したがって、兄弟・姉妹が二人以上いても使えますし、親のアカウントを作ってレベル感をチェックすることも可能です。
全8巻は5,900円ですが、兄弟・姉妹が利用できるのであれば、コストパフォーマンスに非常に優れているといえそうです。
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ひとりでがんばりマスターの課題
良いことづくめにみえる「一人でがんばりマスター」ですが、弱点もあります。それを以下に紹介したいと思います。
1回10問の量が多すぎるように感じる
1回あたり10問を終えてから「100点」などの点数表示もされるのですが、小問10問ではなく大問10問のため、1回を終えるまでに結局2問0から30問の小問を解くことになります。
その場合、1回あたりの時間が15-20分くらいかかります。
タブレット等の電源を切らなければ続きからできるようですが、子どもにやった感や集中力を持続させるには、小問10問くらいで1回を終えた方が良いように思います。
小学生向けのチャレンジタッチなどでも、大体5分くらいで一度終えるように設計されていますので、未就学児向けの「ひとりでがんばるマスター」が1回あたりの分量が多いことが気になりました。
スキップ機能がないため、やりたくない問題を飛ばせない
未就学児の場合、どうしてもやりたくない問題があることもあるでしょう。
通常のドリルなどであれば、「これはまた別の機会にやろうね」などと言って、先に進むこともできるのですが、ひとりでがんばりマスターはスキップ機能がありません。
そのため、苦手意識がある問題があると、未就学児の場合「もう、やらない」となることもありそうです。また、あまりにも分かりきっている問題を「時短のために飛ばす」ということもできないのも課題かもしれません。
自分たちで、解きたい問題が選べない
これは、上記で述べたことと重なりますが、例えば「過去に間違った問題を、再度こどもにやらせたい」と思っても、親の方で選択できません。
問題がランダムに出てくるため、そのようなやり方ができないことが不便に感じることもありそうです。
問題文の意図が明確ではないことがある
例えば、「くまさんよりも、後ろにいる動物を答えてください」という問題文が読み上げられたとき、「全ての動物なのか」「すぐ後ろにいる動物なのか」明確ではないと感じた問題がありました。
問題の意図としては「全て選ぶ」ということのようですが、娘は最初混乱していました。
最初から「すべて」という問題文になっているものもありますが、その曖昧さで子どもが間違いを指摘されてしまうと、少し悲しい思いをさせてしまうかもしれません。
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開発者の考え方
開発者の久野代表は、こぐま会のブログで以下のようにおっしゃっています。
幼児にアプリを使わせるのが良いのかどうかの議論もありますし、健康上の問題も考えなくてはいけません。
また、このアプリで幼児期の基礎教育すべてが可能だと考えているわけではありません。昔では考えられなかったツールを幼児教育に活用できないかと考えて開発したものです。
ですから、使い方には大人の配慮が必要ですし、事物教材やペーパー教材も使いながら、より効果的な使い方をしていただきたいと思います。
https://www.kogumakai.co.jp/column/president/568.html
こちらのアプリは、メリットもあり非常に便利ですが、全てをカバーするわけではない、ということで、「優秀な副教材」として捉えると良いように思います。
アプリの詳細情報ついて
こちらのアプリは、以下のサイトで詳細情報の確認が可能です。

https://www.ganbarimaster.jp/hitoride/
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(比較対象)モコモコゼミ
こぐま会が教材を提供している通信教育に、「モコモコゼミ」というものがあります。
こぐま会やSAPIXと教材提供や提携などをしていますが、株式会社KCCが運営しており、こぐま会などが運営しているわけではありません。

2021年4月からの新サービスであるモコモコちゃんねるなどのオプションなどを加えても、月額3000円台でおさまるので、幼児教室などよりはお得な価格で受講できますが、ターゲットがやや不明確な分、受講生の獲得に伸びなやなんでいる印象があります。
ペーパーも含めた幼児教育に熱心なご家庭であればピグマリオンや七田式プリントを選択するでしょうし、非認知教育を考えるのであればWonder Box(ワンダーボックス)などを選択するでしょう。
ゆるキャラの可愛さはありますが、教育の本質ではないと考えました。
同じこぐま会の問題を受講できるのであれば、タブレットなどで何度も解くことのできる「ひとりでがんばりマスター」の方が、個人的に合っていると考えました。
さいごに
澤家では4歳7ヶ月から全8巻を一括購入し、不定期に1巻から取り組みを初めています。
年長向けドリルである七田式プリントDにも取り組んでいますが、やはり問題文の意味が完全に理解できないこともあり、「100点連発」ということはありません。
今後も、少しずつメリットやデメリットを更新していく予定ですが、この「ひとりでがんばりマスター」は、1巻単位で購入しても1000円未満で購入でき、8巻セットでも6000円を切る価格で購入可能です。
この金額は、幼児教室の1ヶ月分の金額よりも安い価格でもあるため、仮に途中から使わなくなっても、家計的に深刻なダメージにはなりません。
月額制ではなく、買い切りというものも、システムのアップデートはないのかもしれませんが、問題の品質自体がすでに高いので、損にはなりにくいように思います。
題名にも書きましたが、コストパフォーマンスは非常に優れているアプリだと思いますので、ご興味のある方は、まずは0巻でお試しになってみてはいかがでしょうか?
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こぐま会のドリルである「ひとりでとっくんシリーズ」は、小学校受験界や幼児教育界で非常に効果が高いですが、このアプリ版があるのをご存知でしょうか?
その名も「ひとりでがんばりマスター」です。